小説『ロシアンルーレット』

短編小説『ロシアンルーレット』  最終話

「なんなんだよぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおお!」 再び叫んだクルル・・返事は当然返ってこない・・・はずだった 「ほんと・・なんなんだろうね」 それは聞き覚えのある声だった、2人が何度も聞いてきた絶望の声・・・・ 「ロメオは死んだよ・・あい…

短編小説『ロシアンルーレット』   2話

その時鳴り響いた2度目の悪夢・・ 「ドン」 そしてミラが静かに言葉を発する。 「携帯を隠し持っていた罰だ、死んでもらう」 銃声の鳴り響いた瞬間目をつぶっていたクルルは(ああ、俺は死んだのか)と、まるで死刑の執行を待つ死刑囚のような気持ちで、自…

短編小説『ロシアンルーレット』  1話

月明かりが照らす公園に少年達は集まっていた。6人いる少年のほとんどの額には汗が流れ、緊張と恐怖が混じったかのような表情をしている。 ・・・ただ一人を除いては・・・ 微笑を浮かべる少年の手には、拳銃が握られていた。 彼の名は「ミラ」髪型はセミロ…